蝶の詳細

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キタキチョウ    
Common Grass Yellow    シロチョウ科

1992年10月13日撮影(佐賀市三瀬村)

【 学 名 】Eurema mandarina (de l'Orza,1869)【 大きさ 】
【 時 期 】5月~11月(春・夏・秋)【 発生数 】普通(生息地で目にする)
【 生息地 】平地から山地の草地や樹林
【 内 容 】 九州では、最も普通の黄色の蝶である。北海道には分布せず、東北北部では、まれである。国外ではエチオピア区、全インド、オーストラリア区に広く分布する。幼虫はマメ科のハギ類を食草とする。早春に出現するものは、越冬した個体である。第1化は、5月上旬から6月上旬にかけて出現し、新鮮な個体である。以後、発生を繰り返し晩秋に及ぶ。晩秋に発生したものだけが成虫で越冬する。佐賀地方では、冬になっても暖かい日には飛んでいるのが見られる。
 従来、キチョウと分類されていた種類に、石垣島の種類は別種のものが混在している事が判明した。斑紋にも差がある。
石垣島産のものはキチョウ(ミナミキチョウ)Eurema hecabe (Linnaus,1758)、本土産のものはキタキチョウと分離された。佐賀県のは、キタキチョウである。
 キタキチョウは、私にとって非常に身近な蝶といえる。それは、この蝶と一緒に過ごす時間があるからである。佐賀市にあるグラスコート佐賀のコートは、世界一の天然芝のテニスコートである。美しい緑の芝生と、その管理は他の追随を許さない。このコートでプレーしているときに、飛んでくるのがキタキチョウである。テニスコートに出てきたキタキチョウは、打ち合っているボールを追っかける。ボールが黄色なので、仲間の蝶と誤認しての行動であろう。緑の芝生の上を、ボールを追って飛び回るキタキチョウの姿は、絵になっている。しかし、これは春から秋にかけての光景である。冬はどうか。
 テニスクラブのオーナーであった故緒方勝徳(耕雲)博士は、私に次の2句を送って下さった。さすがに俳人の眼は鋭い。
   
   冬の蝶テニスネットが越せぬまま
   
   芝眠る蝶の果ており昼の月
 
 佐賀県の蝶として、ツマグロキチョウ Eurema laeta betheseba(Janson, 1878)がいる。本種は普通種であったが、最近は絶滅の危機にある。さらに、ホシボシキチョウ Eurema brigitta (stoll,1780)が、1955年9月~10月にかけて、わが国で最初に唐津市で、迷蝶として採集された。食草は、ツマグロキチョウと同じカワラケツメイ(マメ科)。

2012年10月7日撮影(佐賀市鍋島町蛎久)


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