ツマグロヒョウモン Indian Fritillary タテハチョウ科 | |||
![]() 1988年5月5日撮影(佐賀市鍋島町蛎久) | |||
【 学 名 】 | Argyreus hyperbius (Linnaeus,1763) | 【 大きさ 】 | 中 |
【 時 期 】 | 4月~12月(春・夏・秋・冬) | 【 発生数 】 | |
【 生息地 】 | 平地の草地 | ||
【 内 容 】 | 佐賀県内では、どこに行っても春から初冬にかけて、普通にみられる蝶である。その分布は広く、西はアフリカからインド、中国大陸、東南アジア、台湾、朝鮮半島を経て、北は日本、南はオーストラリアまで見られる。 日本はこの蝶の分布北限で、福井県南部、神奈川県南部あたり以南に生息する。雌は前羽の先端が黒く、斜めの白い帯があるが、雄にはこのような色彩の部分がない。 日本にはヒョウモンチョウの種類は多いが、これに似た種類はいないから間違うことはない。現在、佐賀市内で普通に見られる唯一のヒョウモンチョウの仲間といえる。 われわれはこの蝶を見慣れているが、東北の蝶愛好者はこの蝶を初めて見て非常に感激する。ツマグロヒョウモンは、スミレ類を食べて育つ。最近はパンジーがよく栽培されているが、パンジーも好んで食べるので、害虫という汚名をもらっている。 パンジーを植えておくと、どこからか、この蝶が飛来して卵を産む。ふ化した幼虫は、どんどんパンジーの葉を食べて生育する。ほうっておくと、パンジーの葉は食べられてしまう。幼虫はパンジーか、近くの建物などの1メートル以下の低い場所でサナギになる。 サナギは、普通褐色であるが、黄金色の小さい点がある。ツマグロヒョウモンは、佐賀県では飼育しやすい蝶なので、飼育すれば、自然の妙味の一端に触れることができる。 幼虫は棘を持っており、手でつまんで刺されると痛い。しかし、毒はない。 | ||
![]() 1989年6月17日撮影(佐賀市鍋島町蛎久) ツマグロヒョウモンの雄 | |||
![]() 1986年6月20日撮影(佐賀市鍋島町蛎久) 羽化したばかりのツマグロヒョウモン | |||
![]() 2012年5月4日撮影(佐賀市鍋島町蛎久) | |||
![]() 1989年6月4日撮影(佐賀市鍋島町蛎久) | |||
![]() 1986年6月20日撮影(佐賀市鍋島町蛎久) |