ムラサキシジミ Japanese Oakblue シジミチョウ科 | |||
![]() 2011年11月10日撮影(佐賀市鍋島町蛎久) | |||
【 学 名 】 | Narathura japonica (Murray,1875) | 【 大きさ 】 | 小 |
【 時 期 】 | 5月~11月(春・夏・秋) | 【 発生数 】 | |
【 生息地 】 | 平地から山地でカシ類の多い雑木林 | ||
【 内 容 】 | 翅の裏は茶褐色であるが、表は黒帯に縁取られた美しい紫色の翅をもつシジミチョウである。本州西南部、四国、九州に分布する暖地性の蝶である。 これらの地域では普通種であるが、北へ行くに従ってまれになる。宮城県仙台市が分布の北限とされている。国外では朝鮮半島南部、台湾に分布する。成虫で越冬した個体が春に産卵する。 卵からかえった幼虫は、九州では5月上旬から6月上旬にかけて成虫となる。その後、発生を繰り返し、晩秋まで成虫が見られる。蝶は木立内やその付近に多く、畑や草原では見られない。夏には翅をたたんで止まり、なかなか美しい紫色の翅の表を見せてくれない。 秋が深くなると翅を開いて日光浴をするようになる。 幼虫はアラカシ、アカガシなどのカシ類を食べる。私とムラサキシジミの出会いは、シジミといえぼ、まだヤマトシジミやルリシジミしか知らなかった、少年のころである。 高知市の北山に採集に行った時、カシの木々の間にいるムラサキシジミに遭遇して、何ときれいな紫色の蝶がいるものだと感激したことを覚えている。ムラサキシジミとよく似た蝶に、ルーミスシジミ Panchala ganesa loomisi(H. Pryer, 1886)がいる。この蝶は、わが国では関東地方以南の暖地に産するが、ムラサキシジミと違い、その分布は局所的で、佐賀県からは知られていない。 | ||
![]() 2011年11月10日撮影(佐賀市鍋島町蛎久) |