蝶の詳細

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イシガケチョウ    
Common Map    タテハチョウ科

2012年5月19日撮影(佐賀市金立)

【 学 名 】Cyrestis thyodamas mabella Fruhstorfer,1898【 大きさ 】
【 時 期 】5月~10月(春・夏・秋)【 発生数 】
【 生息地 】平地や山地の渓谷沿い
【 内 容 】 少年の日、蝶の採集をはじめて間もなくの頃、高知市の北山に行った。崖の上を、すいすいと滑るように飛んでいる白い蝶が2、3頭いるではないか。飛び方がモンシロチョウとは全然違う。崖を登って網を構えていると、かなり近くに来て止まったが網が届かない。羽を開いたまま葉の上に止まっている。全体に白い色で模様がある。真に不思議な形と色彩である。そのうち、葉の裏側に羽を広げたまま止まった。蛾の一種かなとも疑った。崖の上で、ねばって苦闘の末、やっと1頭捕獲した。家に帰って図鑑を見て、初めてイシガケチョウであることを知った。これが、この蝶との最初の出会いである。
 イシガケチョウの仲間(属)は約20種あり、インド、オーストラリア区を中心に分布する。この仲間は、その色彩から、英語で地図蝶“map butterflies”とよばれ、イシガケチョウそのものはcommon mapと呼ばれる。イシガケチョウは、インドから東南アジアにかけての地域と、ニューギニアにかけて分布するが、フィリッピンやスマトラには分布しない。わが国では本州、四国、九州に分布し、本州に分布北限線がある。土着の北限は三重県あたりと考えられている。九州の低山地域では、夏型は5月中旬頃より出現、9 ~ 10月より秋型が発生し、秋型は成虫で越冬する。越冬するのは雌だけといわれている。
 最近、減少したり、絶滅の危機にある蝶の種類が各地に少なくないが、イシガケチョウは、佐賀県では各地で増えている蝶である。早春や晩秋には、佐賀市街地でもみられる例が多くなってきている。幼虫の食草は、イヌビア、イチジクなどのクワ科の植物。

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