蝶の詳細

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キタテハ    
Chinese Comma    タテハチョウ科

1987年11月8日撮影(佐賀市鍋島町蛎久)

【 学 名 】Polygonia c-aureum (Linnaeus,1758)【 大きさ 】
【 時 期 】5月~11月(春・夏・秋)【 発生数 】
【 生息地 】平地から山地の草地
【 内 容 】 九州では、厳冬の中に春の日かと錯覚するような暖かい日がある。
そのような日に、陽だまりで日光浴しているキタテハに出会うことがある。これは越冬している個体である。本種は暖地性の蝶で、北海道南西部、本州、四国に分布する。関東、中部地方の平地、低山地帯では極めて普通の蝶である。国外では朝鮮半島、中国、台湾、トンキンなどに分布する東亜の特産種で、ヨーロッパには産しない。
 越冬成虫は、アカタテハなどとともに、早春より出現して産卵する。それから生まれた夏型は、5月下旬から6月上旬に出現する。以後、連続的に夏型の発生が9月ごろまで繰り返される。9月ごろから秋型が出始め、晩秋まで羽化が続く。秋が深くなるにつれて、羽の色は赤ずんでくる。
 この蝶は、路傍、草地などに多く、また、花を訪れ、樹液に集まる性質がある。幼虫の食草は、カナムグラ、麻などのアサ科植物である。幼虫は食草の葉を折り曲げてテント様の巣を作り、その中に入っている。
 キタテハに似ている蝶に、シータテハ Polygonia c-album hamigera (Butler, 1877)がいる。この蝶は、北海道、本州、四国、九州に分布するが、キタテハに比べると寒地性の蝶で北海道や東北には多い。九州では、山地性のまれな蝶である。分布の南限は宮崎県小林市とされている。佐賀県ではシータテハは発見されていない。

1973年12月6日(佐賀市鍋島町蛎久)

1973年12月6日(佐賀市鍋島町蛎久)

シータテハ 前翅の長さ:約25mm 
1973年4月15日採集(岩手県滝沢市)


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