蝶の詳細

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ナガサキアゲハ    
Great Mormon    アゲハチョウ科

1993年9月10日撮影(佐賀市鍋島町蛎久)

【 学 名 】Papilio memnon thunbergii von Siebold,1824【 大きさ 】
【 時 期 】4月~10月(春・夏・秋)【 発生数 】普通(生息地で目にする)
【 生息地 】平地から山地の樹木
【 内 容 】 尾(尾状突起)がない大きなアゲハチョウである。雄は黒い蝶であるが、雌には前羽の基部に橙赤斑があり、後羽には白斑がある。この雌の白斑の発達は、南方産のものが強く、西表島では前羽まで白色化が著しい個体が見られていたが、絶滅したらしい。東洋熱帯に広く分布し、外国には有尾型のものもいる。わが国では本州の近畿以南、四国、九州に分布する。
 九州では通常、年3回発生。佐賀県では普通種で、春から秋までみられる。
 戦後、昭和天皇が九州ご巡行のとき、飛んでいる蝶をご覧になって、“あ、ナガサキアゲハだ”と仰せになったと新聞記事に出ていた。それを読んで、天皇陛下は、さすが生物学者だと感銘を受けたことを覚えている。幼虫の主な食草はミカン類である。蛹で越冬する。
 少年の日、蝶の名前も分かりだした頃、高知公園に採集に行くと、大きな黒いアゲハに時折出会った。悠々と飛んでくるが、捕まえられない。その年の夏休みが終わって、小学校で昆虫採集展示会があったが、2、3の生徒の標本箱にこの蝶があった。その頃、平山修次郎著の「原色昆虫図鑑」を持っていたが、その中にこの蝶はない。これがナガサキアゲハだと知ったのは、しばらく経ってからである。
 熊本県に転居すると、借家の庭にザボンの木があった。毎年、たくさんのナガサキアゲハの姿がみられた。なかには、白紋の発達した美しい個体も見られた。この蝶は九州全域に分布し、各地に普通にみられる。ナガサキアゲハは、九州を代表する蝶として推薦したい。

2012年5月5日撮影(佐賀市鍋島町蛎久)


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