ベニシジミ Small Copper シジミチョウ科 | |||
![]() 1993年4月27日撮影(佐賀市三瀬村) | |||
【 学 名 】 | Lycaena phlaeas daimio (Matsumura,1919) | 【 大きさ 】 | 小 |
【 時 期 】 | 4月~11月(春・夏・秋) | 【 発生数 】 | |
【 生息地 】 | 平地から山地の草地 | ||
【 内 容 】 | シジミ(蜆)とは、本来、淡水に住むシジミガイのことである。蝶のシジミという名は、その大きさから名付けられたものと思う。ベニシジミはヨーロッパ、北アフリカ、アジアの温帯、北米の東部に分布する。 わが国では北海道から九州まで分布する。都会の家の庭、堤防、農道、山道などの、平地、山地に見られる普通種である。4月から晩秋までその姿が見られる。花に飛来し、朱紅色の美しい羽を半開きにして止まる。 かなり近付いても逃げず、そのかれんな姿をはっきり見ることができる。春に出現する個体は、朱紅色が鮮やかであるが、夏型は黒色が強くなる。特に、雄では黒一色に近くなった個体が見られることがある。幼虫はギシギシ、スイバなどを食べる。 ベニシジミよりさらに大型の蝶で、オオベニシジミとでも呼ぶにふさわしい種類が、西ヨーロッパに産する。この蝶は、英国では、ハンチングトン州やケンブリッジ州の湿地帯や沼地にいたが、多くの産地で絶滅した。 現在、ハンチングトン州の限られた場所で、かろうじて生きのびている状態である。ケンブリッジ滞在中、隣家に住む熱心なアマチュア蛾研究者が、この蝶の生息場所につれて行ってくれると言ったが、私の都合で機会を逃した。今思えぼ実に残念であった。 | ||
![]() 1975年7月22日撮影(岩手県盛岡市大志田) | |||
![]() 2010年4月18日撮影(佐賀市鍋島町蛎久) |