ミスジチョウ Sailer タテハチョウ科 | |||
![]() 1973年7月8日撮影(岩手県川井村区界) | |||
【 学 名 】 | Neptis philyra excellens Butler,1878 | 【 大きさ 】 | 中 |
【 時 期 】 | 5月~7月(春・夏) | 【 発生数 】 | |
【 生息地 】 | 山地の樹林や水際 | ||
【 内 容 】 | 雌雄で色彩・斑紋で大差はなく、雌が雄に比べて大型である。大きさや色彩・斑紋がオオミスジに似ているが、前翅表面の付け根から中央に走る白線が、オオミスジでは上向きに凸凹があるが、本種は、ぞの白線が一直線なので、両種は容易に区別できる。 日本、朝鮮半島、中国、台湾に分布する東亜の特産種である。わが国では北海道、本州、四国、九州に分布する。国内での地理的変異は知られていない。わが国本土の全土に分布する割には、いずれの地でも個体数は少なく、樹上高く飛び、めったに低く下りてこないので採集は容易ではなく、非常に珍しい種類といえる。 年1回の発生で、低山地は5月頃から出現する。幼虫はイロハカエデ、タカオカエデなどのカエデ科の植物を食べる。幼虫はカエデの葉に止まって越冬するが、枯れた葉が落ちないように吐糸で、その葉を枝にくくりつけておく性質がある。他の葉が枯れて落葉しても、幼虫が付いている葉は落ちないので、それらの葉を探せば幼虫を容易に発見できる。 私とミスジチョウの出会いは、1973年7月8日のことであった。盛岡市から山田線に乗って川井村区界に行った。そこで、偶然眼の前に飛んできた蝶を網の中に入れたのが、ミスジチョウであった。その後は、一度もこの蝶に出会っていない。 |