ウラギンシジミ Angled Sunbeam シジミチョウ科 | |||
![]() 2009年9月4日撮影(佐賀市鍋島町蛎久) | |||
【 学 名 】 | Curetis acuta paracuta de Nicéville,1901 | 【 大きさ 】 | 小 |
【 時 期 】 | 6月~10月(夏・秋) | 【 発生数 】 | |
【 生息地 】 | 平地から山地の樹林 | ||
【 内 容 】 | 秋きぬと目にはさやかにみえねども風の音にぞおどろかれぬる 藤原敏行 九州の9月下旬は、日中はまだ暑い日があるけれども、もう、はっきり秋を感じさせる。春から夏にかけての蝶の世界の全盛期は過ぎ去ったにしても、まだ多くの蝶がみられる。 ウラギンシジミも、この時期に色彩をそえる蝶である。銀白色の裏面を輝かしながらさっそうと飛んでくる。雄の翅の表面は、黒褐色に縁取られた橙赤色で、雌は同じく黒褐色に縁取られた蒼白色である。 本州では関東以南に分布し、四国、九州では普通種である。北海道には生息しない。国外では朝鮮半島、台湾、中国に分布する。通常、年2回発生する。夏型は6 ~ 9月に出現し、秋型は9月ごろから現れる。 秋型は夏型に比べて、前翅端のとがりが著しい。幼虫の食草は、フジ、クズなどのマメ科植物である。越冬した雌は春に出現して産卵し、それより幼虫がふ化して夏型となる。 私とウラギンシジミの出会いは、やはり少年時代である。最初に、この蝶を見たとき、なにか非常にエキゾチックな感じがしたことを覚えている。後年、北九州で張り切って仕事をしていたとき、自宅の前にものすごく多くのウラギンシジミがいたことが、私の人生の一時期の思い出につながる。 | ||
![]() 2009年9月4日撮影(佐賀市鍋島町蛎久) | |||
![]() ウラギンシジミの雌 1996年4月7日撮影(佐賀市鍋島町蛎久) |