淡水魚詳細

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タビラクチ    ハゼ科    絶滅危惧Ⅱ類

1999.2.10 八田江川(佐賀市川副町)

学名Apocryptodon punctatus  大きさ7cm
地方名どんこ、げんごろうはぜ、めくらはぜ、ねこむつ
生息域河口・汽水域
内容 ムツゴロウに比較的近縁なハゼで、やせたムツゴロウの子供のような体型である。本種の特徴は、眼の後縁を大きく越えて水平に開いた口である。また、特徴的な体側の模様は、長期間ホルマリンに漬けても消えることはない。河口付近の軟泥底干潟などでケイ藻などを食べるため、そのような干潟が発達する閉鎖性の高い海域に見られる。
 台湾や朝鮮半島西岸にも分布するといわれるが、それらは別種であるとし、タビラクチは日本固有の魚であるとする学者もある。国内での分布は、太平洋側では三重県から宮崎県にかけて、日本海側では京都府舞鶴湾、山口県油谷湾、九州北岸、瀬戸内海、有明海などが知られている。
 ムツゴロウのように泥干潟に穴を掘って生息しているため、ワラスボを引っかけて捕る漁法「すぼかき」でも捕獲されることがある。産卵期は5~7月頃である。泥の中に水平に掘られた横穴の天井に生み付けるところもムツゴロウと同様である。自分で穴を掘ることもできるが、テッポウエビ類の生息孔内に見られることも多く、何らかの共生関係にあるのではないかと考えられている。
 本種が生息する泥は生き物が多く、泥の中にも酸素が供給されるため茶色味を帯びている。つまり、表面の泥を削り取ると黒い還元的な泥が現れる不健康な泥底には、本種の姿は見られない。

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