淡水魚詳細

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ドンコ    ドンコ科    

1994.5.1 多布施川水系佐賀城跡南堀(佐賀市)

学名Odontobutis obscura  大きさ25cm
地方名いしがきどんこ、どんぼ、どんぼつ、むぎつくどんこ、ぼぼこやし
生息域上流~下流域、細流、クリーク・ため池、湖沼
内容 学生時代に先輩の調査に伴って、島根県の宍道湖に注ぐ河川の調査に同行したことがある。小さな温泉街を流れる誰からも顧みられないような小川だったが、それが幸いしてか近代的な治水工事とは無縁な状態であった。スキューバダイビングでもするような格好で、さして深くもない川の中をはうようにして潜水すると、握り拳大の石がゴロゴロしている川底に「私は石です」といわんばかりに動かないドンコが、ほぼ30cm間隔で並んでいたのには驚いた。肉食性のドンコがこれだけの高密度で生息できるのは、その数十倍の餌となるエビや小魚が宍道湖から補給されてくるためであろう。
 海に起源を持つハゼ科の魚は、ほとんどのものが一生のうちに何らかの形で海との関わりを持つが、カワヨシノボリとドンコの2種は、一生を淡水のみで生活するハゼ科としては数少ない純淡水魚である。海と比べて厳しい淡水環境に適応するため、大型の卵(長径5㎜、短径2㎜)を産み、稚魚は最初から親と変わらない姿をしている。
 成長に伴って全体に丸みを増していくが、大きくなっても下唇の突出した「うけぐち」のままである。
 ドンコは新潟・愛知以西に広く分布し、県内でも普通に見られる。飼育は容易で、慣らせば沈降性のコイ用の餌でも飼育できる。体色も周囲に合わせて白色から黒色まで変えることができる。また、隠れ家として大きな石を入れておけば梅雨頃に産卵床を作った雄が大きな音でグーグーと鳴くのを聞くことができる。ただし、金魚等と一緒の水槽に入れないこと。毎日金魚が減っていくのを観察する羽目になる。肉は柔らかい白身で美味、賞味に値する。

1994.8.1 六角川(武雄市)


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