淡水魚詳細

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ナイルテラピア    カワスズメ科    移入種(要注意外来生物)

1991.8.25 中地江川水系のクリーク(神埼市千代田町)

学名Oreochromis niloticus  大きさ50cm
地方名
生息域温排水の流れ込む河川、クリーク、用水路
内容 テラピアの仲間は雌が卵や仔魚を口の中で保育するところからマウスブリーダーとも呼ばれ、観賞魚としても有名なグループで様々な種類が飼育されている。
 ナイルテラピアは1962年にアラブ連邦から食用として移入され、各地で温泉水等を利用して養殖がなされている。タイにやや似ていることを良いことにイズミダイ(泉鯛)とか、学名のオレオクロミス・ニロチカのチカを掛けたチカダイの販売促進用の名前も考案されている。
 県内では、諸富町の養鰻場で残餌の処理のため、入れられたものが近くのクリークにも自然繁殖しているようである。1991年に千代田町のクリークで捕獲した2cmほどのブルーギルの幼魚の中に、たった1尾だが混じっていた。
しかし、夏季には分布を広げるが冬季の低水温に耐えられず、今のところ養殖場の排水口付近以外では生きられないようである。
 植物プランクトンやウキクサなども食べる雑食性で、成長が速く水槽内でも1年後には20cmほどに成長した。
 ところが、その年の秋にブルーギルと一緒の水槽で、何と産卵してしまったのである。ナイルテラピアは1尾しかいないので処女生殖(単為生殖)の可能性もあるがブルーギルとの雑種の可能性も否定できないため、1993年に単独で飼育したところ、今度は2回の産卵に成功し、2回とも稚魚を得ることができた。
 個体数が少ないときの両性生殖は近親交配の危険も高く、なにより相手と巡り会う必要がある。しかし、単為生殖ならばそのどちらの問題も無関係になる。帰化昆虫ではこのような事例は確認されているが、もともと性的分化のあまり進んでいない魚類でも起こるものらしい。

上の写真の個体から単為発生したと思われる幼魚 1993.11撮影


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