イダテンギンポ イソギンポ科 | |||
![]() 1994.8.7 糸岐川(太良町) | |||
学名 | Omobranchus punctatus | 大きさ | 9cm |
地方名 | - | ||
生息域 | 下流域、河口・汽水域 | ||
内容 | 関東以西に分布し、潮間帯や潮だまりなどにも見られる。石や岩の隙間から顔を出して眼をキョロキョロさせて周囲をうかがい、胸ビレと腹ビレで歩くようにして、チョロチョロとはいまわるような泳ぎ方は子ネズミのようで、ひょうきんで愛らしい。 体色は地味な灰褐~灰赤色で、液体が流れたあとのような数本の暗色の縦条がぼんやりと見える。この暗色縦条は雄は明瞭であるが、雌ではやや不明瞭である。腹ビレは黄色く、胸ビレより前方の喉のあたりにある。 体は側扁しており体幅は薄い。口は小さく「おちょぼ口」であるが、一番奥の歯は犬歯(牙状の歯)になっている。特に下顎の犬歯は巨大である。 ギンポと名のつく魚は、イソギンポ科のほかにもニシキギンポ科、アサヒギンポ科、ボウズギンポ科などがあるが、このうちイダテンギンポと体形の似ているのは、やはり同じナベカ属の魚である。 イダテンギンポを黄土色にして前半を白色とこげ茶色の横帯で染め分けて後半はごま塩をまぶしたようなナベカ、頭部にニワトリのとさかのような皮弁を持つトサカギンポ、眼の後方に1個のほくろのような黒色斑が見られるクモギンポなどが、岩の多い河口付近の汽水域でも見られることがある。このうち、過去にナベカは糸岐川で確認例がある。 |