ウロハゼ ハゼ科 | |||
![]() 1991.11.10 嘉瀬川(佐賀市久保田町) | |||
学名 | Glossogobius olivaceus | 大きさ | 20cm |
地方名 | どんこ | ||
生息域 | 下流域、河口・汽水域 | ||
内容 | 和名は「ウロ」つまり石の隙間にすむハゼの意味で、成長すると普段から物陰に隠れて餌を待つ習性がある。岡山を中心とする瀬戸内地方ではこの習性を利用して素焼きの壺や木箱を沈めて本種を漁獲する「ハゼ壺漁業」が行われている。味はかなりうまいとのこと。 分布域はゴクラクハゼに似て太平洋側は茨城以南であるが、日本海側は能登半島を越え新潟南部以南となっている。礫底よりは砂泥底を好み、ときに下流の純淡水域にも侵入する。 ウロハゼは涙が流れたあとのような、眼から上唇を通り抜け突出した下唇に達する特徴的な黒色の帯状の斑紋が見られる。また、頬の下部にはご飯粒でもくっつけたあとのような黒色斑紋が2~3個見られる。これらの斑紋は、河川への遡上を始めた頃にはすでに明瞭に見られる。また、眼から背ビレにかけての頭部上面に見られる「ほくろ」のような黒色小点が分類の決め手になる。 これらの特徴によって下流から河口付近に見られる、あまり特徴のない地味なハゼ科の幼魚の中でも比較的容易に区別できる。 | ||
![]() 未成魚 1991.11.10 (同上) |