淡水魚詳細

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オオキンブナ    コイ科    

1994.5.5 塩田川(嬉野市塩田町)

学名Carassius auratus buergeri  大きさ30cm
地方名きんぶな、ふな、ほんぶな、まぶな
生息域中流~河口・汽水域
内容 琵琶湖から移入されたゲンゴロウブナと区別して、釣り人の間では、在来のフナ類は「まぶな」とも呼ばれる。
 日本固有種のゲンゴロウブナを除き、ユーラシア大陸にはキンブナ系とギンブナ系のフナがあるとされる。
 日本にも全国に分布するギンブナの他に、キンブナ系のフナとして、東日本のキンブナ(15cm)、諏訪湖一帯のナガブナ(25cm)、琵琶湖には鮒寿司に用いられるニゴロブナ(35cm)が分布し、西日本にはオオキンブナが広く分布している。
 オオキンブナはギンブナより体高が低く顔立ちも異なる。体色もギンブナのオリーブ色に対し黄色が強く、腹側の各ヒレも赤みが強い。食性を反映して鰓耙数も少なく消化管も短い。背ビレの軟条は14~16本でギンブナの15~18本よりやや少なく、その分背ビレの基底長も短くアンバランスな感じを受ける。
 しかし、特に九州のオオキンブナは形態的には、ギンブナと微妙に重複するところが多く、何をもって区別できるとは明言しかねるところがある。確かに、河川に見られる30cmほどのフナは体高が低く、体色も黄味が強いのだが、背ビレ条数は17本であることが多い。ただし、松浦川のフナは背ビレ条数が16本のものの割合が高いようだ。
ギンブナのところでも述べたが、これまで九州のフナ類についてはよく調べられていなかったが、ちゃんと区別すると西日本でもギンブナは雌ばかりであることがわかってきた。さらに、近年の遺伝子レベルの研究によると、これまで形態的にわけられていた国内のフナ類の6種(ゲンゴロウブナ、ギンブナ、ニゴロブナ、ナガブナ、キンブナ、オオキンブナ)は、ゲンゴロウブナ以外の5種のフナ類は同種(別亜種)であるということで落ち着きそうである。つまり、釣り人たちがギンブナとオオキンブナを区別していなかったのは実に慧眼であったのかもしれない。
 また、有明海側のものと松浦川のものでは背ビレの軟条が異なることから、メダカやスジシマドジョウ類の例のように、今後、県内の「まぶな」たちも有明海側のものと玄界灘側のものが区別される可能性は十分高く、水系を超えてのフナ類の移動も遠慮いただきたい。

オオキンブナの顔 1994.5.5 (同上)

金魚とフナ類の「あいの子」は、テツギョ(鉄魚)と呼ばれる。 1995.10 多布施川水系の水路(佐賀市) 濱野大作氏捕獲


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