淡水魚詳細

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カネヒラ    コイ科    

1993.5.24 城原川(神埼市神埼町(1993.11撮影))

学名Acheilognathus rhombeus  大きさ13cm
地方名たばや、でんばや、べんばや、べにばや
生息域中流~下流域
内容 日本最大のタナゴで、県内全域の平野を流れる河川に普通に見られる。しかし、全国的には琵琶湖から広島県東部までと北部九州に分布するのみである。
 雄の婚姻色は大変豪華である。白濁したピンク色に染まった尻ビレと後方に伸長した背ビレを一杯に広げて縄張りを主張する様子は、他のタナゴを見慣れた目には「でかい」の一言につきる。特に10cmを超えるような大型の雄の頭部は金属光沢を増し、まるで鉄兜をかぶったようで異様な迫力さえある。
 バラタナゴ類をそのまま大きくしたような魚であるが、微小なヒゲを持ち体側のブルーの線は境界が不明瞭で金属光沢もない。また、やせた未成魚は体高も低くヤリタナゴと紛らわしいが、背ビレを広げて黒色点列の位置を見ればよい。夏の終わり頃から婚姻色を呈し始め、水面上からも美しいピンク色の尻ビレで一目でそれとわかる。
 産卵は秋で、優勢な雄が二枚貝を中心に縄張りを作る。他の雄を追い払い、陶酔したような表情で体をけいれんさせ雌を誘う。雌は臭いで貝の出水管の位置を確認し、腹部を貝に打ちつけるようにして産卵管を挿入し、瞬間的に1個から数個の卵を産みつける。直後に雄は雌を追い払い入水管の前で放精する。こうした一連の動作を何回も繰り返す。稚魚は冬を貝の中で過ごし、4月頃に貝から泳出する。泳出して間もない稚魚の腹部はシマヨシノボリの雌の婚姻色のような鮮やかなコバルトブルーである。
 飼育は容易で観賞価値も高いが、植物食性が強い雑食性のため水草をかじって丸裸にしてしまう難点がある。

幼魚 1993.5.24 城原川(神埼市神埼町)

1998.9.21 多布施川(佐賀市) カネヒラとニッポンバラタナゴの雑種と思われる個体(尾ビレ基部の赤色斑に注目)


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