淡水魚詳細

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カワバタモロコ    コイ科    絶滅危惧ⅠB類

1994.5.5 塩田川水系のクリーク(鹿島市)

学名Hemigrammocypris rasborella  大きさ6cm
地方名めだか
生息域ため池、クリーク
内容 この魚の名前を漢字で書くと「川端諸子」。まるで女性の名前になってしまう。「諸子」とは小魚の総称で、「川端」は新種記載時の標本提供者の名前に由来する。
 体側に暗色の縦条があり、その上方に金色の筋が光る。腹側には大きく湾曲する黒色の点列が3列見られるが、産卵期には雌雄ともに不明瞭になり、雄は全身が金色に輝く。このため、関西では「きんぼて」「きんじゃこ」などと呼ばれる。
 県内では、特に本種を示すような地方名はないが、モツゴ等と異なり内臓を取らずに飴炊きにしても美味と言うことをご存じの方もあり、昔から水田地帯で利用されていたようである。
 水槽内でも簡単に産卵する。気が付くと水草に淡水魚としてはやや小さめの丁度1㎜ほどの透明な卵を産みつけている。しかし、ふ化までの時間が約24時間と短く、気がつかないうちにふ化してしまうことが多い。十分に大きな水槽ならば自然増殖も可能であるが、他の魚と同様に卵のうちにタッパーのような浅い容器に隔離した方が望ましい。
 日本固有種で静岡以西の太平洋側、四国の一部と北部九州に分布する。流れの緩やかな植物が繁茂する用水路や川、浅い湖沼やため池に生息する。
 生息環境が人間の生活環境と重複するため近年減少が著しく、地域によっては絶滅が危惧されている。
 県内でも耕地整理をはじめ、宅地化による水路の陸化や荒廃等不安材料には事欠かない。特に目下急増中のブルーギルの生息する水域でカワバタモロコが見られないことも非常に心配なことである。

1992.6 六角川水系のクリーク(白石町六角)


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