淡水魚詳細

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ムギツク    コイ科    

1993.8.28 厳木川(厳木町)

学名Pungtungia herzi  大きさ15cm
地方名くちぼそ、すじばや、すぼ、すぼばや、すぼびきばや、どじょうばや、あぶらめ、いしばや、あいのじょうとく
生息域中流域
内容 私自身も、慣れない頃は体側に黒い線(縦条)のあるカワムツ、モツゴ等は全部同じ魚に見えたものだ。その中でもこのムギツクだけは簡単に区別できた。吻端から眼を通り尾ビレにいたる体側の黒条がはるかに濃く、短いが一対のひげがあり、体幅が厚いために体の断面が円形に近く、尾ビレの付け根がくびれていないため、見るからに「ずんどう」だからである。
 そんな様子から県内にはすじばや、どじょうばや、すぼばや、すぼびきばや等の地方名がある。また、おちょぼ口をさしてモツゴと同様にクチボソと呼ばれることもある。分布域はイトモロコと似て琵琶湖付近から熊本、宮崎までで、中流域の石や障害物があり水面が波立つほどではないがやや乱れているようなところには必ずと言っていいほど生息する。しかし、いかんせんくちぼそであり、「ハヤ釣り」に混じって釣れることはまれなようである。
 産卵期の婚姻色はほとんど現れないが、幼魚期には各ヒレはオレンジ色を帯びていることが多く、明瞭な黒色縦条と相まってシックで美しい。しかし、成長に従って腹側に数本の暗色の筋が出現しだんだんぼやけてくる。
 非常に憶病な魚で、驚くと必ず石や物陰に入り込んでしまう。しかし、肉食性ではあるが子煩悩なドンコやオヤニラミなどの巣を他の魚と集団で襲い、どさくさに紛れて彼等の卵を食べ、代わりに自分達の卵を残して卵の世話をしてもらう行動(託卵)をする大胆さも持つ魚である。

1994.8.1中川(鹿島市)


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