淡水魚詳細

詳細表示です。

ミナミメダカ(メダカ南日本集団)    メダカ科    絶滅危惧Ⅱ類

1993.12.24 六角川水系のクリーク(白石町六角)

学名Oryzias latipes  大きさ4cm
地方名かわくじら、ざっこ、しょんしょんいお、たいわし、たかんちょ、たばや、ちゃーわし、ちゃめご、べいべいたんご、めざか、めざっこ、めじゃか、めだかんちょ、めだこ、めちゃばや、めんこ
生息域中~下流域、クリーク・ため池、細流
内容 メダカは水田地帯の魚であり、その分布域も稲作の文化圏と一致する。メダカの属名「オリズィアス」はイネの属名「オリザ」に由来したものであるし、英名もライスフィッシュである。また和名の由来も、眼が高い位置にあるからとする説のほかに、こめ(米)ざこ→めざこ→めざか→めだかと転じたとする説もある。
 馴染みの深い魚で、全国で地方名の数は3000とも5000ともいう。県内の古いわらべ歌には、「ベイベイタンゴ(メダカ)寄ってこい。サクズぬって食わすっけん。メジャカ(メダカ)とカッカ(ハゼ)とドンコと酒盛りしたとさ」というものもある。
 雌雄の識別点は特徴的な尻ビレの形でできる。雄は平行四辺形、雌はやや先細りになっている。また、雄の背ビレは破れたように見える。2つのヒレが雌雄で異なるのは理由がある。産卵時に雄はこの2つのヒレで器用に雌を抱くのである。
 産卵は早朝に行われ、一度の産卵で数十個ほど産む。メダカの雌は産出された卵をしばらく肛門付近に房状に付けたまま泳ぐ。卵は1㎜強で2cmほどの粘着糸を持つ。この粘着糸で水草などに1個ずつ産着されてゆく。水温を30℃ほどに保てば周年産卵させることができる。
 県内の状況からは不思議に思えるが、他県ではメダカが減少してなかなかお目にかからなくなったため、理科の観察のために業者から観賞用のヒメダカ(緋メダカ)を購入する学校が増えているという。
 近年、兵庫県円山川水系以北の日本海沿岸に分布するメダカは別種であることがわかりキタノメダカと呼ぶようになり、それ以外の地域のメダカはミナミメダカと呼ぶようになった。しかし、このミナミメダカも地域によって違いがあり、「東日本型」、「東瀬戸内型」、「西瀬戸内型」、「山陰型」、「北部九州型」、「大隅型」、「有明型」、「薩摩型」、「琉球型」の9つの地域型に細分される。県内では有明海側に「有明型」が、玄界灘側には「北部九州型」が分布している。同じように見える魚でも地域に異なるという現象は国内ではメダカで初めて明らかにされたが、この現象は峠や海を越えられないために水系を超えた分布拡大が基本的に難しいという純淡水魚の性質に起因しており、ほとんどの純淡水魚にも同じような現象が起こっているはずである。極端な場合、水系ごとに別種に分化しているということもあり得るのである。

雌雄は背ビレと尻ビレの形で区別できる。写真は雄 1993.12.24 (同上)

雌 1993.12.24 (同上)


「佐賀の自然デジタル大百科事典」に掲載しているデータ(文章・写真等)の複製(印刷、ハードコピー等)、転載等は、学校教育に使用される場合等を除き、無許可での複製・転載を禁止します。詳しくは利用案内をご覧ください。