淡水魚詳細

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クルメサヨリ    サヨリ科    準絶滅危惧

1984.7.2 筑後川(筑後大堰下) 独立行政法人水資源機構提供

学名Hyporhamphus intermedius  大きさ20cm
地方名さより
生息域下流域、河口・汽水域
内容 和名は、久留米市付近で捕れることからきたものであるが、有明沿岸の固有種というわけではない。本州、九州の下流域から河口に広く分布し、国外では朝鮮半島および中国にも分布する。
 背中は淡黄緑色で腹側は銀白色で気品の感じられる魚である。下あごは著しく突出しており、サヨリに似るがサヨリ(40cm)より小さく、下あごの先端の下面が朱色ではなく黒色であるため区別は容易である。また、サヨリは汽水域までは侵入することがあるが、クルメサヨリのように純淡水域には入らない。逆にクルメサヨリは、塩分濃度の低い有明海でこそ海でも見られるが、ほかの地方では海で見ることはまれである。
 柳川市出身の詩人、北原白秋は「サヨリはうすい、サヨリはほそい。ぎんのうを、サヨリ、おねえさまににてる。」と詠んでいる。こちらは、下あごに朱斑のあるサヨリのことのようでもあるが、「サヨリのうちはまみづか、しおか」とも詠んでいるところを見ると故郷のクルメサヨリのことのようである。
 トビウオに近い仲間だけあって、驚くと水面から飛び出して数mほどジャンプする。5月から6月にかけて10尾ほどの群で産卵を行う。夜間には灯火に集まる性質があり、久留米市付近では「サヨリすくい」が風物詩であった。卵は同じダツ目のメダカとほぼ同じ1.3㎜ほどで、やはり絡みつくための長い糸を持ち、水に浸った岸辺の植物や水草に産みつけられる。
 近年、ほとんどの河川の河口に最も近い堰が鋼鉄製の転倒堰にかわってからは、海と河川下流部との移動が困難になり減少が著しい。

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