淡水魚詳細

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オヤニラミ    スズキ科    絶滅危惧ⅠB類

1992.8.30 田手川(吉野ヶ里町(旧東脊振村))

学名Coreoperca kawamebari  大きさ12cm
地方名よつめ、よるめひるめ、みずくりせえべえ、みつくりせえべえ、せえべえ
生息域中流域
内容 国内のスズキ科の魚の中で唯一の純淡水魚である。和名は、鰓蓋(えらぶた)にある暗青色の眼状斑紋と、本当の眼から放射状にのびる赤褐色模様が、もう1尾の頭部の様に見え、それが本来の「親」をにらんでいる様に見えるからだという。しかし、実際には地方名の「よつめ」の方が通りがよい。
 体色と模様は精神状態によって瞬時に変化する。興奮時には1cmほどの暗褐色の横帯が数本出現し、すみかのヨシの根元に同化して見える。さらにストレスが続くと、真っ黒になり死亡することが多い。
 岸辺の植生の豊かで水質のよい河川の緩流部に、縄張りを作って単独生活をする。典型的な動物食性で、水生昆虫や甲殻類、小魚などを捕食する。飼育は、餌さえ確保できれば容易であり、人にもよく慣れる。水槽の前で観察していると、オヤニラミも水槽の中からこちらを観察している。慣れてくると水面からジャンプして餌を捕ったり、指にも反応するようになる。しかし、2尾のオヤニラミを同じ水槽に入れると大喧嘩の後、必ず一方が死亡する。また、異種の場合でも決して良い結果は生まない。個人での飼育は単独飼育が無難である。
 産卵期には雄がコウホネやヨシ、ササ等の水中部分を口で清掃し、雌に2cm強の卵を2列に産卵させる。雄は稚魚がふ化して泳ぎ去るまで、外敵を追い払ったり、胸ビレで新鮮な水を送ったり、死卵を除去したりと、甲斐甲斐しく世話をする。親不孝の代名詞のような和名と実際は、まるで様子が違う。子育ての様子から「みずくり(水繰り)せえべえ」という地方名がある。
 護岸工事などで岸辺の植物帯が除去されると、真っ先に姿を消す魚である。

オヤニラミの顔 1994.8.28 厳木川(唐津市厳木町)

体色の変化は著しい 1994.8.28 (同上)


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