淡水魚詳細

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スズキ    スズキ科    絶滅のおそれのある地域個体群

1992.7.26 松浦川(唐津市)

学名Lateolabrax japonicus(L.japonicus×L. sp.) 大きさ100cm
地方名はくらご、はくら、あかめばくら、やすみばくら、はね、すすき、せいご、はねせい、すずき
生息域下流域、河口・汽水域
内容 河口付近の汽水域には、周縁性淡水魚に分類される沿岸性の海産魚が餌を求めて侵入している。スズキも日本各地の沿岸に見られる周縁性淡水魚である。国外では中国、朝鮮半島、日本海沿岸など東アジアに分布する。ほかにオーストラリア東岸でも確認されているが、こちらは移植によるものとされる。
 スズキは出世魚のひとつで、15cmまでをバクラ、30cmまでをセイゴ、60cmまでをハネ、60cm以上をスズキという。有明海側の地方名はハクラゴ-ハクラ-アカメバクラ-ヤスミバクラ-ハネ-スズキと多くの段階を経て「出世」する。
 有明海は有数な漁場であったが、近年では「スズキ」のサイズにまで生き残って出世するものはかなり少なくなっている。産卵は、11月~1月頃に外洋に面した岩礁地帯で行われる。卵は1.2~1.5㎜ほどの球形で粘着性のない浮遊性卵である。幼魚は沿岸のアマモ場や河口付近に生息する。6月頃には5cmほどに成長し河川に侵入するようになり、8月に10cmほどになると中流域にまで侵入するものもいる。若魚の体側の背側や背ビレに見られる「ほくろ」のような黒色斑は成長に伴って消失するが、東シナ海と有明海のものは成魚まで残存するという。
 有明海産のスズキは酵素やDNA分析の結果、タイリクスズキとの交雑個体群に由来する独特な集団であることが明らかになっている。このため、環境省の第3次レッドリストからは「有明海のスズキ」として、絶滅のおそれのある地域個体群に指定されている。

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