淡水魚詳細

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クロダイ    タイ科    

1994.8.7 糸岐川(太良町)

学名Acanthopagrus schlegeli  大きさ60cm
地方名くろだい、ちぬ、ちん、めいた
生息域下流域、河口・汽水域
内容 クロダイは北海道南部以南の水深50mほどの岩の多い浅海に見られる魚であるが、幼魚は春から秋にかけて、よく河川に侵入する。塩分濃度の低い河口や汽水域に餌を求めて侵入するのだろうが、中流域まで侵入することも珍しくないらしい。このため、ボラやスズキと同様に、周縁性淡水魚として扱われている。
 などと、頭ではわかっていても実際に、投網に引っかかっているクロダイを初めて見たときは、さすがに狼狽してしまった。捕獲地点は確かに、河口付近の汽水域であったが、捕獲時は干潮で隣の瀬にはアユが泳ぎ、上流から流れ下る水のため、念のため舐めても塩気は微塵も感じなかった。
 貪食な魚で、甲殻類や貝類、ゴカイのほか大型の藻類も食いちぎって食べる。水槽内では小魚を他の魚食魚のように丸飲みにするのではなく、食いちぎって食べるのが印象的であった。
 それはそうと、釣魚として人気の高いクロダイは、「クロ(標準和名はメジナ)」と区別して、チヌと呼ばれることが多い。実際には、「チン」と発音される。なお、クロダイに非常によく似るが、腹ビレ、尻ビレ、尾ビレの下半分が黄色いものは近縁のキチヌであり、「しらちん」「きびれ」「わせ」「きちん」などと呼ばれる。
 クロダイの小型のものは「めいた」と呼ばれる。クロダイは性転換を行う魚で、20cm以下の小型ものはすべて雄として機能するが、25cmを超える頃には明確に雄と雌が分化する。
 関東で小型のクロダイを「ちんちん」と呼ぶのは偶然にしては出来すぎかもしれない。

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