淡水魚詳細

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シロウオ    ハゼ科    絶滅危惧Ⅱ類

雌の成魚 中央の球状の構造は浮き袋 1995.3.20 半田川(唐津市) 熊本常夫氏捕獲

学名Leucopsarion petersii  大きさ6cm
地方名しろうお、しろいお、しらうお、いさざ
生息域下流域、河口・汽水域
内容 シラウオ科のシラウオとハゼ科のシロウオ。紛らわしいことこの上ないが、シラウオの方はよく見れば背ビレの後ろに「申し訳」程度の脂ビレがあり、アユやサケに近縁であることが分かる。シロウオの方は胸ビレの直下に左右が癒合した腹ビレが、やはり「おまけ」程度についておりハゼ科と分かる。唐津の料亭などで「おどり食い」されるのはハゼ科のシロウオである。有明海側にも分布しているのだが、玄界灘側ほど熱心には捕獲されていないようである。
 シロウオは海で生育し、産卵のために河川に遡上する回遊魚である。2月から4月にかけて遡上するが、河川に入ると消化管は退化して餌を食べない。水深10cm~20cmの流れの緩やかな砂底に到着すると砂を一粒ずつ口にくわえてトンネルを掘り、水底からさらに5~30cmほど下の石の下面や側面に産卵する。雌は産卵後、雄は卵のふ化後死亡する年魚である。
 体はやや飴色を帯びた透明で、裏側の眼球や背骨も透けて見えるが、死亡すると白濁して不透明になる。雌の腹部の大部分は卵である。この中に300~700粒もの卵が入っているのだから驚きである。体の中央にある目立つ球状の構造は浮力を調節するための浮き袋である。点々と見える小黒斑はメラニン色素を含む色素胞で、唇はこれが集まっており、雌雄とも黒い口紅をしているように見える。
 産卵のため、遡上してきたものを水槽に入れてしばらくすると、ピンピンと泳いでいるのは雌ばかりになってしまう。この時雄は、砂の中に潜ったり、石の下の砂粒を1粒ずつ口でくわえてせっせと穴を掘り産卵床をこしらえている。

産卵巣を掘る雄 1994.3.4 半田川(唐津市) 熊本常夫氏捕獲


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