淡水魚詳細

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カワヨシノボリ    ハゼ科    

婚姻色 1994.8.13 厳木川(唐津市厳木町)

学名Rhinogobius flumineus  大きさ6cm
地方名いしびっちゃ、いしもち、いしもちゃ、いせもっちょ、いっしんちょく、ぐりーん、ぐりーんしょ、さなぶり、さなぼり、すいつぎどんこ、びっちゃん、やまんかんじょ
生息域上~中流域
内容 カワヨシノボリはハゼ科では数少ない純淡水魚で、富士川以西に分布する日本固有種である。県内では、本種の好む中流域の石の多い平瀬が少ないためか、過去に塩田川での記録があるほかは今のところ厳木川でしか確認していない。
 現在では、ヨシノボリ類はカワヨシノボリも含めると10種に分類されるが、以前は胸ビレ条数が18本未満のものをカワヨシノボリ、18本以上のものは一括してヨシノボリとされていた。
 そもそも、本種だけが早くから独立した種として認められてきたのは、明らかに生活形態が異なっているからである。つまり、他のヨシノボリ類が2.5㎜ほどの卵を多産(数千~数万個)し、ふ化した仔魚は流下して海で生活するのに対し、カワヨシノボリは6㎜ほどの大型卵を少産(100個程度)し、十分に大きな仔魚はふ化と同時に流れの中で生活し海へは入らない。つまり、他のヨシノボリ類が「下手な鉄砲も数撃てば当たる」式の繁殖戦略を持つのに対して、カワヨシノボリは、最も危険な仔魚期を父親の保護を受ける卵の中で過ごすことで、少なく産んで確実に育てる戦略を選んだわけである。
 ヨシノボリ類の区別は慣れるまでは非常に難しい。しかし、筆者自身がそうであったように、捕獲したものがすべてトウヨシノボリばかりであり、それに気づかずに更にそれを細分類しようとしていることも少なくはない。県内では、厳木ダム直下のコンクリート製の固定堰の下では県内で見られるヨシノボリ類のほとんどが混生しており、水中眼鏡等で観察すれば、それぞれの違いが分かるのではないだろうか。

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