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用語解説


亜種(あしゅ)

離れた地域に生息する一見別種に見える2つの集団が、交雑して孫以上の子孫を残すことができる場合に用いる。


脂ビレ(あぶらびれ)

サケ科やギギ科などの背ビレと尾ビレの間にある鰭条のないヒレ。


アンモシーテス幼生(あんもしーてすようせい)

ヤツメウナギ類の幼生。目と口器は未完成で、ろうと状の口をもつ。


移入種(いにゅうしゅ)

他地域から人為的に持ち込まれた種。本来、外来種と同義語であるが、外来種がその語感から国内他地域からの持ち込みを含まないニュアンスがあるために、外来種に代わって使用されるようになった。


咽頭歯(いんとうし)

咽頭(口と消化管の間)にある歯。コイ科魚類に発達する。


浮き石(うきいし)

河床に見られる石で下面が土砂に埋没していないもの。魚の隠れ家や餌場などとして利用されることが多い。


栄養塩類(えいようえんるい)

植物や植物プランクトンが必要とする無機塩類(肥料)。


塩水浴(えんすいよく)

1~3%の食塩水に1~10分ほど泳がせて寄生虫などを除去する方法。


追い星(おいぼし)

繁殖期に見られる皮膚が硬く変化した白色の小点~イボ状の突起。雄に現れるものが多い。


回遊(かいゆう)

海や川に生息する動物が、成長段階や環境の変化に応じて生息場所を移動する現象。


学名(がくめい)

ラテン語で表記された世界共通の名前。通常は、属名+種小名の2つの単語で表される。研究の進歩によって度々変更される難点がある。


型(かた)

亜種ほどの違いは見られないが、若干の違いが見られる場合の区別として用いられる。後の研究によって区別の必要が無くなることもあるが、種や亜種に昇格することも多い。


感潮域(かんちょういき)

河川の中で潮の干満の影響を受ける水域のこと。汽水域とその上の淡水域の一部も含まれる。有明海湾奥部では淡水(あお)取水を行っていた所は感潮域に含まれる。


鰭条(きじょう)

ヒレに見られる筋。棘と軟条のこと。


汽水域(きすいいき)

河口付近に見られる海水と淡水の混じりあった塩分の薄い水域のこと。塩分に触れると河川水に含まれていた物質が凝集沈殿するため、潟泥のあるところと考えてもよい。


鰭膜(きまく)

鰭のうち、鰭条以外の膜状の部分。


棘(きょく)

鰭条のうち、硬くて先端のとがっているもの。


銀毛(ぎんけ)

サケ・マスの仲間で河川で生活していた幼魚が、降海に備えてパーマークが消失して銀一色になったもの。スモルトともいう。


ケイ藻(けいそう)

ケイ酸質の殻を持つ単細胞植物。潟泥の表面の黄土色や河川中流域の石の表面のヌメリはケイ藻の集団による。水生昆虫や魚の餌となる。


硬骨魚類(こうこつぎょるい)

硬骨質の骨格を持つ魚の仲間。上あごと下あごの両方をもつ魚のうち、サメやエイの仲間(軟骨魚類)を除くすべての魚を指す。


国内移入種(こくないいにゅうしゅ)

→移入種


固有種(こゆうしゅ)

世界中で狭い特定の地域にしか生息しないもの。


婚姻色(こんいんしょく)

産卵期に現れる目立つ色合いのこと。野生動物では、雄に現れるものが多い。


鰓耙(さいは)

魚のエラの鰓弓から前方に伸びる突起。味覚を感じる組織があり、餌を濾しとる働きをする。一般に大きな餌を食べる魚では間隔が広く、小さな餌を食べる魚では間隔が狭くなっている。


在来種(ざいらいしゅ)

外来(帰化)種や国内でも別な水系から移入された種に対して、もともとその地域に生息していた種。


砂泥底(ざでいてい)

砂と泥が混じった状態の水底。


砂礫底(されきてい)

礫は石のことで、砂と礫(小石)が混じった状態の水底。


仔魚(しぎょ)

ふ化してから各鰭条数が成魚と同じになるまでの個体。


脂瞼(しけん)

眼や眼の周囲に見られる透明な厚い膜。前方視界の確保や水の抵抗を抑える働きがある。


止水域(しすいいき)

湖沼や人工的に作られたため池やクリークなど流れのほとんどない水域。


沈み石(しずみいし)

河床に見られる石で下面が半ば土砂に埋没しているもの。ハゼ科などの産卵床となる以外は、利用する魚はあまり多くない。


すみわけ

同じ生活様式をもつ2種が生活の場所や時間を違えることで、競争を回避して共存を可能としていること。


瀬(せ)

川の浅いところを示す。魚にとっては餌場として機能することが多い。白波が立つような場所は早瀬といい、底質は浮き石になっていることが多い。水面が穏やかな場所は平瀬といい、底質は沈み石になっていることが多い。


側線(そくせん)

水流や水圧を知覚する器官。多くの魚の体側に点列状に並んでいる。


側扁(そくへん)

タイやコノシロのような体高に対して左右方向の幅が薄い魚の体型。(「魚の各部名称」を参照)


遡上(そじょう)

魚などが流れをさかのぼること。海から川への移動の他、下流から上流への移動、クリークから水田への移動などがある。


大陸系遺存種(たいりくけいいぞんしゅ)

中国大陸と日本が陸続きだった時代に、中国大陸から日本に分布を拡大したものの、その後の環境の変化で減少し、現在では高山や有明海のような限られた場所に生き残っているような種。


託卵(たくらん)

子供の世話をする動物の巣を乗っ取り、自分の子供の世話をさせること。オオヨシキリに託卵するカッコウなどが有名である。


稚魚(ちぎょ)

鰭条数が成魚と同じになってから、鱗が完成するまでの個体。


地方名(ちほうめい)

標準和名に対して方言での呼び名のこと。同じ呼称でも地方によっては別なものを指していたり、利用価値の低いものは区別せず数種を混称していたりするので注意を要するが、その地方の文化と生き物との関わりや利用度を推測することができる点では重要である。


潮間帯(ちょうかんたい)

大潮の満潮時には海面下になるが、干潮時には干出するような場所。


底生魚(ていせいぎょ)

カレイやヒラメ、多くのハゼの仲間のように、通常、水底に接して生活している魚。


軟条(なんじょう)

鰭条のうち先端のとがつていないもの。柔らかく節がある。最後の2本の軟条は付け根で癒合していなくても1本と数える。


年魚(ねんぎょ)

シロウオやハゼクチのように誕生から1年で一生を終える魚。ただし、古文書では特にアユのみを示している。


パ一マ一ク

サケ・マスの仲間で淡水で生活する幼魚期の体側に共通に見られる小判型の模様。サクラマスの河川残留型であるヤマメなどは成熟してもパーマークは失われない。


標準和名(ひょうじゅんわめい)

日本国内で通用する標準的な生物名。学名と異なり変化することがない。


富栄養化(ふえいようか)

栄養塩類が増加すること。また、そのような湖を富栄養湖といい、植物プランクトンによつて緑色に濁つている。


淵(ふち)

川で水深が深いところ。県内では「がぶろ」とよばれ、魚の住みかになつていることが多い。瀬よりも流速が遅いため、シルトを堆積させるため健全な淵のある河川では瀬も健全に保たれる。淵ほど深くない場合には「トロ」と呼ばれる。


淵尻(ふちじり)

淵の終わりの水深が浅くなるところ。淵から水が流れ出すところ。


浮泥(ふでい)

粘土粒子にミネラルや有機物が結合して成長し、沈殿するようになったもの。潮流などで簡単に舞い上がるので有明海特有の濁りの原因であると同時に、有明海の高い生物生産性や水質浄化能力の原因となっている。


PH(ぺーハー)

水素イオン濃度のことで、PH7が中性。それより大きい方がアルカリ性、小さい方が酸性。PH1、14が最も酸性度、アルカリ性度が強い。


変態(へんたい)

イモムシがさなぎになったり、さなぎがチョウになるような、生物の成長過程で見られる形態の大きな変化。


未成魚(みせいぎょ)

うろこが完成してから最初の成熟を迎えるまでの個体。


幼魚(ようぎょ)

ふ化してから成魚になるまでの個体を一般的に示す。厳密な意味では使用しない。


陸封(りくふう)

本来は海と淡水の間を回遊していた魚が、何らかの原因で一生を淡水で過ごすようになること。


レプトセファルス幼生(れぷとせふぁるすようせい)

カライワシ上目(ウナギ目、カライワシ目など)の魚に共通する柳の葉のような形の平たい透明な幼生。レプトケパルスとも発音する。